《福岡教育大学と宗像市は本当に共生社会を実現しようとしているのか??》(2022年4月9日)


 令和7年開学予定の県立宗像特別支援学校(仮称)については、特に学校に関する安全性と近隣住民の安全性に影響を及ぼす懸念が指摘され続けてきました。それでも、造成工事は継続されています。

 現在、工事車両入構口に、看板が掲げられています。そこには、「一人一人が輝く教育のまちづくりと、互いを尊重しあう共生社会の実現へ」というキャッチフレーズがつけられています。

 本学にはかつて、生涯教育系の「共生社会教育課程」があり、その中に「福祉社会教育コース」「国際共生教育コース」がありました。「多様な社会的立場や文化を持つ人間同士が、互いに理解し尊重しながら共存する福祉社会及び国際社会形成のために、生涯学習に貢献できる教育的指導者の養成」を掲げ、福祉現場での相談援助実践および生涯福祉教育担う人材、異文化間交流、国際協力活動等において指導的な役割を果たすことができる人材の育成を目指し、実際、それぞれの目標を体現した人材を数多く社会に送り出してきました。

 元学長、前学長、現学長(前学部長)の意向のもと、学生からの課程存続の嘆願も無視され、平成28年から廃止となりました。

 今、ここに「共生社会実現」を改めて掲げることは、まったく言語道断なふるまいです。
 真の「共生社会」がいかなるものか、宗像市、福岡教育大学の執行部はご存じなのでしょうか。

 伊豆美沙子宗像市長は、17日公示、24日投票予定の、宗像市長選に、再選目指して立候補予定です。そして、1期目の自らの業績の一つとして、「特別支援学校」の宗像誘致を挙げています。しかし、子どもの安全の保証すら定かでない学校誘致が果たして、業績と言えるのでしょうか。「特別支援学校」を作ることで、「共生社会実現」を目指すというのなら、まず、誰もが安心して過ごせるよう、その安全性を保証すべきです。

 近隣住民も大学教教員・学生・女子寮生も、具体的に本学敷地にどのように学校が建つのか、子どもの安全とともに、住民、学生、寮生の安全は、特別支援学校が建っても保証されるのか、知らないのです。宗像市長であり、本学の経営協議会委員である伊豆市長は、この問題に関する説明責任を全く果たしていません。

令和7年完成