《10年後の未来の大学からの手紙・・・》(2020年10月27日)


 本学の、学長ガバナンスの強化はほぼ10年前から行われてきました。

 その結果、本学がどのように変貌したのかを、皆さん、是非見てください。

 本学の状況をお知らせすることは、学長ガバナンスの問題で現在悩んでおられる大学の皆さんへの、いわば10年後の未来からの手紙なのです。

 カリキュラム改革さえも学長主導で行われ、それによって、複数の免許を取りにくくなった学生、その保護者から、多くの疑問が寄せられています。

 福岡出身のひとであっても、他大学の教育学部等に進学したほうが、複数の免許が取れることもあって、 本来は本学に進学を予定していた学生のうちで、他大学に進学する割合が増えているように見えます。

 本学では、理事、副学長はもちろんのこと、教育学部長、研究科長、各組織の長などは、すべて学長による指名となりました。 各ユニットの長やその中の係まで、基本的には学部長等からの指名です。

 ちなみにユニットというのは、いわゆる講座のことで、長きにわたって本学は講座制をとってきましたが、教員からの反対にもかかわらず、ユニット制へと改変されました。

 役職者については、少数の限られた人たちが指名されるようで、 同じ人々の間で役職が回っている印象を受けます。

 学長ガバナンスということは、結局、少数の人々の中で、 役職がまわり、その結果組織の劣化を招きうるものだということを、この10年間、我々は実感してきました。

 我々も反対の声を上げ続けています。

 しかしながら、教員の処遇面に対して、ガバナンスが発動されている大学において、反対を言い続けることがどれだけしんどいことかを、皆さんも感じてください。