《ハラスメント事案に対する大学・附属の不全な対応について》(2020年2月14日)


 昨日附属のハラスメントの案件で報道が出たことはお伝えした通りです。
こんな事態が起きたことは残念ですが、懸念していたことでもあったので、問題が明らかになったことは大変よかったと考えております。

 ただ、我々は、“特定の教員がハラスメントを行ったことだけが問題”と捉えられ、“大学はそれに対応して処分をしようとしている”という印象が形成されることを懸念しています。

 先日の記事以降、我々にもたらされた情報によれば、大学側は学生にハラスメントの訴えをしなくても対応するかのように誘導し、9月に相談に行った学生をこの間ずっと放置してきました。その後どうなったかを学生が尋ねても、回答せずに追い返すような扱いをし、学生が事態を公表してから、急に役職者等複数で呼び出して話を聞くなど、ハラスメント被害を真摯に受け止めるのとはほど遠い対応をしていたとのことです。

 大学・附属双方で、この問題を内々に処理しようとしていた状況があります。
そして残念ながら、我々はこの情報に“やはりそうか”という思いを禁じえないのです。これまで記事に書いてきたようなハラスメントに対する大学の対応は、かなり杜撰であったり不誠実であったりし、それに対して要望をあげても顧みられることはほとんどありませんでした。

 被害を受けた学生、附属学校で努力した先生方、この問題で揺れているであろう児童生徒達を何とか守りたいと思います。大学が問題を説明・公表し、真摯に対応してくれることを切に望みます。我々としても不甲斐ないところではありますが、学長権限が強まり、教員相互でのチェックが機能しない大学の中で何ができるかを考えています。皆様からもお知恵をいただければありがたいです。