《学長候補者公聴会が開かれ、教員90名から質問書が提出されました》(2019年11月22日)


 こちらのFBでスケジュールをおしらせしていたように、19日に学長候補者所信表明の公聴会が開かれました。
火曜日の14:30からということで、授業等が入っている教員は出席が難しい時間設定だったのが非常に残念です。
福教大は木曜日の午後が教授会等で、研修会などは通常この曜日に設定されるのですが、公聴会は火曜日でした。

 公聴会に対しては事前の質問を受け付ける形になっており、「受け付けた質問を学長選考会議が取りまとめたうえで……学長候補者全員に同じ質問を」することになっています。
「開催時間の関係から、質問を提出いただきましても、採用されないことがあります」ということですが、教員90名から質問書が提出されました。長い内容なので、何回かに分けて掲載します。このはじめの方の質問が、カリキュラムに関わる質問でした。

 質問書や両候補の所信表明書との関係では、両候補とも、カリキュラム改革、入試改革の必要を訴えていました。
対照的であったのは、現行カリキュラム完成年度である4年生の教員採用についての評価です。
飯田候補は、教員採用試験の最終合格結果が昨年より100名ほど増加したと現行のあり方を評価しました。
江頭候補は、この増加が、初等教育教員養成課程の学生定員が増えていることと、教員採用試験倍率が非常に低いことによる、安心材料にならないものであることを述べました。
むしろ教員就職率90%を掲げて実施した現行カリキュラムで100人近い4年生が教員採用試験を受験しなかったことを考えるべき課題としました。

 質問書とも関わりますが、現行カリキュラムを推進し、成果が上がっているとされる飯田候補が、カリキュラム改革、入試改革が必要だという論旨が私たちには今ひとつわかりません。
また、飯田候補は、現在、教育課程編成委員会の委員長ですが、そこでどのようなことが課題とされ、どのような検討をしているかの話は出なかったように思います。

(以下から、質問書です)

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学長選考会議 御中

 学長選考公示別紙2に基づき、以下の通り学長候補者への質問を提出します。

◆本年3月25日付で、大学教員の過半数(90名超)が「福岡教育大学の正常化を求める署名」を櫻井学長に提出した。
これは、寺尾前学長・櫻井現学長による不当労働行為が最高裁において確定したことを受け、大学執行部の刷新を求めたものである。
飯田・江頭両学長候補には、この要求を今後の大学運営に対しどのように反映させるご意向か、伺いたい。

◆カリキュラム改革について
 教員採用率の増加を目的として、H27年度にカリキュラム・入試改革がなされた(H28年実施)。
ところがその結果、本学入学志望者は減少し、教員採用試験受験率は減少した。
また、複数免許の取得が極めて困難となり、教員採用試験では中学校免許取得者への加点制度も始まるなど、小学校免許のみでは不利となっている。学生からの不満の声も強く、新聞報道もなされた。

 これらの問題は多くの教員が予想したことであり、教授会等でも意見が続出した。
飯田候補は学部教育に責任を負う教育学部長として教授会議長であったが、カリキュラム(教育課程編成)につき、構成員からの再三の指摘・要望を受けながら、教授会で審議しなかった。

 両学長候補は所信表明書でカリキュラム改革を提示している。
現行カリキュラムをどのように評価し、いかなる改革を行う計画か、また教授会での審議がなされなかったことや、多くの意見が顧みられなかった経緯をどう考えるか、伺いたい。

(続く)