《キャンベラ大学との交流協定が更新されていなかったという驚愕の事実》(2017年12月5日)


 11月30日の教授会で、フロアの教員から、国際交流に関する質問が出ました。事前にその教員からは、全教員、学長役職者、連携推進課の職員に事前に質問メールが送付されていました。

 その中で、2015年2月にキャンベラ大学と本学との交流協定が更新されておくべきものであったのが、更新されないまま、2年9月が経過していることが明らかになりました。

 この期間中に、本学からは3名の学生がキャンベラ大学に「協定学生」として派遣され、キャンベラからは1名の学生を「協定学生」として受け入れています。

 この教員の指摘や質問に対し、学部長は「キャンベラ大学との協定は、さかのぼって更新することになった。そのようなことはよくあることですから」と発言しました。
「さかのぼって協定を更新したようなことは本学では一度もない」と教員からは返されましたが、その発言も無視されました。

 しかし、「よくあること」という発言も不謹慎ですが、さかのぼって更新するとなるとおかしなことになるのです。

 2015年2月までのキャンベラ大学との交流協定書には、学部とは別組織の附属の英語学校(通称エリコス)在籍時も学生は授業料が免除される内容となっていましたが、更新される予定であった協定内容からは、エリコス在籍時は私費留学扱いとなり、授業料を支払う義務が生じることが、2014年秋以降にキャンベラ大学とやり取りされ、その新たな内容が新たな協定書には盛り込まれるはずでした。

 しかしながら、その新たな形で協定書は更新されておらず、旧協定書には協定は2015年2月までである旨が明記されているので、学生は交流協定の切れた状態のまま、留学したわけです。
しかも、エリコス在籍時は私費留学生として、 キャンベラに授業料を支払うため、学生は本学を4カ月程度休学し、卒業も延期させられていたとのことです。

 交流協定書が更新されていなかったので、旧協定書の内容のまま解釈し、学生がキャンベラ側へ授業料を支払う必要もなかったとの解釈もありえます。

 そこが曖昧なままの状態で、学生は担当部署の判断で休学したり卒業延期になったことになります。

 何より、交流協定の更新がなされないまま、 学生を「協定学生」なのかそうでないのかもはっきりしない状態のまま、海外へ留学させたことは、本学の「危機管理」があまりにも欠如していることを表します。

 学生の卒業や在籍に関する事柄は教授会の審議事項です。こうした事実が伏されたまま教授会では卒業延期や休学を認めていたことになります。

 しかし、上記の問題に関する教員からの質問に対して、学部長は、「教授会の問題ではない。連携推進課に聞いてください」ということばを繰り返しました。
「学生の休学、復学、卒業延期等にかかわる問題は教授会の事柄である」という再三の要望にも、「連携推進課に聞いてください。」を繰り返しました。

 学生に対する危機管理も、修学上の問題も、本学では真剣に取り扱われない、まさに末期的な症状です。