《英語習得院って時代遅れ??》(2016年10月19日)


 次期学習指導要領の改訂に向けて、現在文科省からはいろいろな情報が発出されています。中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会において「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」が取りまとめられ、その内容が平成28年8月28日付で、公開されています。

 小学校の英語教科化についてもこの中で詳細に説明されています。平成32年から全面実施される小学校の「英語」については、中学年「外国語活動」では年間30単位時間(週1コマ程度)、高学年「英語」では年間70単位時間(週2コマ程度)になると記載されています。現在小学校は週28コマが上限であり、高学年で週1コマ程度をさらに1コマ増加することや中学年でも1コマ挿入することが容易ではないため、英語については、45分+15分のモジュール制の導入なども検討されているところです。

 特に、子どもたちに身に着けさせる能力としては、高学年教科の「英語」では従来の「聞くこと」「話すこと」に加え、「読むこと」「書くこと」を含めた言語活動を展開し、定着を図り、教科として系統的な指導を行うことが求められることとなります。これが、小学校英語教科化に向けての最新の情報であり、すでにかなり前からこの方向で情報はいろいろ出されてきており、この領域を巡る情勢は刻々と変わりつつあったというのが事実です。

 一方、4000万円以上もの予算を投入された福教大英語習得院ホームページには、どのような情報が出されているのでしょうか。(続く)


《英語習得院って時代遅れでしょう・・・》(10月19日)


 以下英語習得院ホームページから。

 「小学校英語については、平成23年度から5、6年で週1コマの「外国語活動」が実施されていますが、次期学習指導要領において、その抜本的な拡充・強化が図られることになっています。このため、教員養成大学としての本学には、学校現場で実践可能な英語コミュニケーション能力を身につけた小学校教員の養成が強く求められています。

 【次期学習指導要領における小学校英語の改訂方針】
    ・ 3, 4年で週1 ~ 2コマ程度の「外国語活動」を実施
    ・ 5, 6年で週 3コマ程度の教科「英語」を実施
  ※ 平成30年度から段階的に先行実施、平成32年度から全面実施
  文部科学省「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」
                    (H.25.12.17)より

 なんと、平成25年度の古い内容がいまだに掲載されているのです。これからの小学校「英語」で求められるのは「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を(実際は5領域と考えるのだが)、総合的に子どもに定着させることです。楽しく会話を楽しむレベルではなく、しっかりと「読む」「書く」ことを指導できる小学校教員を養成することこそ、本学の使命ではありませんか。