《本学のグローバリゼーションのお粗末さ・・・続きも含めて仰天》(2016年10月2日)


 平成27年度、英語習得院に4000万円以上の巨額の経費を投入しながら、講座修了者が374人中18人というお粗末な結果に至っていることは前の記事でも書いた通りです。

 多額の費用が英語習得院に回された平成27年度、授業として位置づけられている「海外短期研修」はドイツのゲーテ・インスティテュートを除き、すべてストップしました。原因の一つに、海外短期研修引率教員の旅費を大学側が保証しなくなったことがあります。海外研修引率教員1名の航空運賃等について、必要経費の半額程度のみが大学から支給され、残りの旅費、宿泊費等について大学は全く保証しませんでした。不足分については、引率教員と関係教員の研究費から捻出して実施した経緯があります。

 キャンベラ大学研修、ウィスコンシン大学ラクロス校研修、ゲーテ・インスティテュート研修が、これまで活発に行われてきた福教大の海外語学研修であり、『履修の手引き』に掲載されカリキュラム上保障された授業科目です。学生はこれらの研修に参加して、2単位を修得することができます。海外研修については、予算面についての大学からの措置が厳しいため、一つのプログラムを除いては、教員が全く引率しない状態で実施してきました。ウィスコンシン大学ラクロス研修については、アメリカの小中高で授業実習をするというプログラム内容ゆえ、福教大からの教員引率が責任体制として必要となります。その引率教員1名の旅費分でさえ保証しなかったことは、この研修を大学が授業科目として保証しているにも関わらず、海外で何らかの問題が起きた時に責任を取るのかについて、大いに不安を残すこととなりました。このことも担当教員が昨年実施に踏み切れなかった大きな理由です。(さらに続く)


《本学のグローバリゼーションのお粗末さ・・なぜこんなことに》(10月4日)


 正課の海外研修が実施に困難を極めているのに対して、正課外であるマレーシア研修については、語学研修学生4名、事務職員1名、インターンシップ研修は、学生2名、事務職員3名が参加したことが報告されています。(我々は事務職員の研修の機会を批判するつもりは全くありません)

 年度は異なるものの、副学長2名がビジネスクラスを使い、タクシー代や都市高速費用までも負担させてドイツへ海外出張していることは、最近お知らせしたばかりです。そして今年も「英語習得院」に対して、学長裁量経費からかなりの予算がつぎ込まれる予定がすでに掲げられています。

 平成25年に機能一元化と称して「国際交流・留学生支援本部設置」と「国際交流コーディネーター配置」がされましたが、それも弊害も生んでいます。これまで本学は、いろいろな教員が国際交流に積極的に関わり、多くの成果を上げてきましたが、現在はこの一元化によってむしろ多くの業務が滞ることとなってしまいました。その結果、学生にとって大いに不利益となっています。

 こういう状態こそまさに、ガバナンスに名を借りた「組織の恣意的運営」です。一部の人間による恣意的な運営ゆえに、もっとも大きな被害を被っているのは学生たちなのです。

 上に示した「海外短期研修」は、JASSOなど有力な外部奨学金獲得の実例があるにも関わらず、ゲーテ研修をのぞき、すべて昨年からストップした悲惨な状況となっています。