《まるで遺影!! 募集停止となった「生涯教育課程」に対するひどい差別》(2016年8月11日)


 

 「生涯教育3課程」を勝手に殺すな!

 先日,福岡教育大学の「平成28年度概要」が教員に配布されました。毎年広報用に作られているものです。これを見て,驚き呆れることがありました。

 教育学部の説明として,各課程の概要が紹介されていますが,「学校教育3課程」「「教職教育院」の設置」が,表題部分は緑色の地に白抜き文字,日本語本文は黒字,英語本文は緑字で印刷されているのに対し,「生涯教育3課程」は表題部分がグレーの白抜き,日本語本文は黒字,英語本文は灰色で印刷されていたのです。

(写真参照)
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 この色の対比は,正に「学校教育3課程」「「教職教育院」の設置」を生きている人のカラー写真にし,「生涯教育3課程」に故人の遺影をあてがうものです。全部が白黒ならば構いませんが,2つの課程の鮮やかな緑色とのコントラストが明らかです。ちなみに,今年度の大学概要では,あちこちで「募集停止」という注記がありますが,これほど多数の注記は昨年度までの大学概要には見られなかったもので,執拗に「生涯教育3課程」の廃止を強調しているように見えます。

 死に関わる事柄で白・黒を用いるのは,地味で厳粛な意味合いを込めてのものでしょう。場面に応じた適切な色の用い方というものがあります。しかし「生涯教育3課程」は,教授会での圧倒的多数による否決を覆して,平成28年度から募集停止されたものの,2年生以上の学生がたくさん在籍しており,もちろん教員も多くの授業を開講していて,決して死んだわけではありません。のみならず,多くの学生や教員が,今後の再生・転生・起死回生を願っているのです。

 このような扱いを見れば,特に在学生や保護者は一体どう思うでしょうか。これから福岡教育大学で学び続けようというのに,まるでゾンビのように大学に通い続けなければならないのでしょうか。これはひどい差別・冒涜・人権侵害であると考えます。一体在学生をどう考えているのでしょうか。

 福岡教育大学では,人権教育を重視して,全教職員を対象に人権教育研修会が開かれており,その出席は義務とされています。そうした研修を主催する立場にある執行部が,このようなあからさまな学生差別を行うことは,まったくもって信じられません。