《本学の初等教員養成課程では、中学高校の一種免許が取れなくなりました》(2016年6月29日)


 平成28年度改革により、本学では、初等教員養成課程の学生は、中学校高等学校教員免許の一種免許が取得できなくなりました。この問題に関しては以前にもお知らせしておりますが、教員の強い反対を押し切り、改悪が実行されてしまいました。なぜ、小学校一種免許だけでいいのか、学長に対して質問を何度も求めましたが、小学校教員として全科に対応する力をつけることが優先、との曖昧な回答に終始しています。学長が掲げる、本学の学生90%以上を教員にするという目標をクリアするため、採用数の多い小学校教員採用試験を受験させることを強く推奨しているようにも見えます。

 初等教員養成課程の学生は、今後中学校の二種免許のみが、選抜試験をクリアした場合にのみ取得することを許されます。

 二種免許について、ご存じでないかたも多いと思われますが、短大卒業資格で取得できるのが小中学校の二種免許であり、この免許には一種免許取得のための努力義務が免許保持者に課せられています。

 先日学内で、初等教員養成課程の1年生に対して、中学校二種免許取得のための説明会が開かれました。学生に対して、中学校免許を取る必要はない、取るべきではないとかなり強い指導があったと聞きました。現状では学校種をまたいでの免許取得がどれぐらい有利になるかわからないとの説明もあったそうですが、少なくとも教員採用試験において、複数免許保持者に対して加点される県はいくつもあります。

 それになにより、本学の初等教員養成課程の学生は、高等学校教員の免許を取ることは一切できなくなりました。小中高という子どもの発達段階を見通して教育を行うことは、とても重要です。そのような力を持った学生を育てられなくなったことがとても残念です。